下の子が生まれてから、掻きむしりがひどくなったような気がします。何か精神的なことが影響しているのでしょうか?
下の子が生まれると、母親の愛情を下の子に奪われるのではという心配を持つことがあります。母親は兄弟姉妹を平等に扱っているつもりでも、子どもには通用しません。まして、「お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだから、我慢しなさい」というしつけは逆効果です。下の子の面倒を見ていたり別の仕事をしているときに、上の子どもが掻きむしると、すぐに止めようとしていませんか。子どもは掻きむしることで親の注目(愛情)を獲得することができるので、ますます掻くようになるのです。でも解決方法はあります。まずステロイド外用薬で皮膚をつるつるにして痒くない皮膚にすること、同時に掻かないときに相手をしてください。掻き出したら無視して、その場から立ち去りましょう。掻くことでは親の注目を獲得できないことを学習すれば掻く行動はとまります。
監修名古屋市立大学環境労働衛生学 特任教授/藤田医科大学医学部 総合アレルギーセンター 総合アレルギー科 客員教授 大矢 幸弘 先生