
アトピー性皮膚炎の経過と治療目標
アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹を主病変とする疾患で1)、症状のある悪い状態と良くなった状態を繰り返します。アトピー性皮膚炎は、一時的に良くなっても、皮膚の下でさまざまな細胞や伝達物質が関わる「炎症」という火種が残ってかくれている(かくれ炎症)ため再び悪い状態になって、繰り返してしまいます。医師・薬剤師と一緒に、「炎症」という火種がない状態を目指しましょう。
1) 一般社団法人日本アレルギー学会/公益社団法人日本皮膚科学会/アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021. アレルギ- 2021; 70: 1257-1342

一般社団法人日本アレルギー学会/公益社団法人日本皮膚科学会/アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021. アレルギ- 2021; 70: 1257-1342より改変
治療選択肢は増えています
アトピー性皮膚炎の領域では、近年治療薬の開発が進み、保険診療で受けられる治療の選択肢が増えています。多くの患者さんが治療ゴールを現実的に目指せる時代になっています。
治療法によってそれぞれ対象年齢が異なるため、ご使用にあたっては医師・薬剤師の指示に従ってください。

抗体医薬品とは?
私たちのからだは、体内にない異物を排除する抗体というたんぱく質をつくり出して病気を防いでいます。この仕組みを利用して、病気の原因となっている物質に対する抗体をつくり、体内に入れ、病気の予防や治療をおこなうくすりが、「抗体医薬品」です。抗体医薬品は、生物学的製剤ともいいます。
病気の原因となる物質のはたらきをピンポイントで狙い撃ちするので、高い治療効果と副作用の軽減が期待できます。