息切れ、止まらない咳・・・これが当たり前と思っていませんか?

あなたの喘息の“当たり前”について、考えてみましょう

喘息症状がない時は、お薬はお休みって思っていませんか?

喘息患者さん、とくに長年喘息と付き合っている方の中には、症状があることに慣れてしまい、少しつらい喘息症状があっても、日常生活が制限されても、それが当たり前のことと思っている方が多くいらっしゃるようです。医学の進歩により、喘息の治療も進化しています。あなたが思っている「当たり前」、もしかすると改善できるかもしれません。

まあまあの喘息コントロールで、満足していませんか?

まあまあの喘息コントロールで、満足していませんか?

もし喘息が原因でやりたいことを我慢しているなら、あなたの喘息を見直した方がよいでしょう。

あなたの喘息で、こんなサインありませんか?

以下のようなサインがある場合、あなたの喘息はうまくコントロールできていないかもしれません。

喘息がうまくコントロールできていないサイン

  • 週1回以上、喘息の症状がある
  • 週1回以上、喘息で目が覚める
  • 週1回以上、発作治療薬を使用している
  • 喘息の症状によって、活動が制限されている
  • 年1回以上、喘息による予定外受診や救急受診、入院を経験している

喘息患者さんの中には、
これらのサインがあるにもかかわらず、
うまくコントロールできていると
思っている方がいらっしゃいます。

「自分の喘息はよくコントロールできている」と回答した喘息患者さんのうち・・

  • 喘息の
    コントロールレベルを
    過大評価している方

    71.1%

  • 週1回以上
    症状がある方

    48.9%

  • 週1回以上
    発作治療薬を
    使用している方

    49.3%

【方法】iHARP(Initiative Helping Asthma in Real-life Patients) データベースに登録され、FDC ICS/LABAが処方されている喘息患者4,274例を対象に、患者自身が評価する喘息のコントロールと、GINA によって定義されたコントロールについて検討した。患者自身が十分にコントロールできていると回答した2,582例について、GINAによって定義されるコントロール状態との乖離と、症状の頻度および発作治療薬の使用状況について調査した。

Vicky Kritikos et al. NPJ Prim Care Respir Med 2019;29:43

喘息がコントロールできている状態とは、「健康な人と同じように生活できる」状態です。
「夜ぐっすりと眠ることができる」、「気兼ねなく旅行や遊びに出かけることができる」、「周りの人と同じようなスピードで歩いたり、階段を上ったりできる」、「天気が悪い日に発作の心配をしなくてもよい」
―あなたが目指すのは、こんな状態です。

あなたは、喘息のために我慢していることや不都合を感じていることがあっても、それが当たり前と思ってはいませんか?今一度、自分自身の喘息について、見直してみましょう。

喘息のコントロールはこれから先、将来にわたっても難しいことなのでしょうか?

喘息の治療は医学の進歩とともに進化をつづけています。今までコントロールできなかった喘息もうまくコントロールすることが可能になってきています。喘息をうまくコントロールする上で重要なことは自分の喘 息コントロール状態を正しく認識し、我慢しないことです。あなたにとって適切な治療を行うことで、つらい喘息症状から解放された新しい自分を発見してみませんか。 

喘息の新しい治療法、知っていますか?

喘息の新しい治療法、知っていますか?

喘息の新たな治療薬、
生物学的製剤が登場しました。

近年、医学の進歩により、生物学的製剤という新しい治療薬が登場しました。吸入ステロイド薬などの従来の治療では、喘息症状をコントロールできない患者さんに用いられます。
喘息では、気管支で免疫応答による炎症(腫れて赤くなっている状態)が起こることで、症状があらわれます。
免疫応答には3つのタイプがあり、1型、2型、3型に分けられます。 このなかでもとくに2型免疫応答(2型炎症)があると、吸入ステロイド薬が効きにくいことがあることが知られており、日本では、重症の喘息患者さんの80%以上で2型炎症が起きていると考えられています。

喘息の新たな治療薬、生物学的製剤が登場しました。

2型炎症について詳しく知りたい方はこちら
生物学的製剤は、この2型炎症を改善する薬です。これまでの治療ではうまくコントロールできなかった方でも、症状を改善する効果が期待できます。
生物学的製剤について詳しく知りたい方はこちら

適切な治療をすることで、喘息をうまくコントロールしていきましょう。

適切な治療を行うことで、以下の効果を期待することができます。

喘息の悪化予防

喘息の悪化予防

呼吸機能の改善 ※1秒間に吐き出すことのできる息の量など

呼吸機能の改善

発作治療薬
(経口ステロイド薬)
使用量の減少

発作治療薬(経口ステロイド薬)使用量の減少

生活の質の改善 ※生活全般に対する満足度をあらわす

生活の質の改善

喘息による予定外受診、
緊急受診、入院回数の減少

喘息による予定外受診、緊急受診、入院回数の減少

喘息がひどいと、勉強や家事、仕事など、日常生活にさまざまな支障をきたします。夜中に息苦しくて目が覚めてしまう、風邪をひいた後に咳が長引く、少しの運動で息切れしてしまうーこんな状態を当たり前だとは思わないでください。
喘息の症状をコントロールできるようになれば、喘息による生活の制限から解放されます。適切な治療に取り組み、健康な人と同じような生活を目指していきましょう。

あなたの喘息の状態、知っていますか?

あなたの喘息の状態、知っていますか?

まずは、あなたの喘息の状態を
知ることが大切です。

喘息といっても、すべての喘息の種類は同じではありません。喘息の原因は多様に存在し、患者さんが経験する症状の程度は様々です。喘息の治療は、どの程度コントロールできているか、症状があらわれる頻度や治療薬の使用状況によって変わってきます。そのため、まずは自分自身の症状の状態をきちんと把握することがとても大切です。今一度、自分自身の喘息を見直してみましょう。

自分の喘息の状態を知るには、どうしたらよいのでしょうか。

喘息の状態を知るためには、症状があらわれる頻度や治療薬の使用状況を正しく把握することが大切です。 「ぜんそく症状チェッカー」は、咳、痰、息苦しさなど喘息に関連する8つの症状と、発作治療薬などの使用状況を簡単に確認できるツールです。受診の前に「ぜんそく症状チェッカー」を使って、ご自身の状態をチェックしてみましょう。

あなたの喘息の状態を
簡単に確認してみましょう。

診察時、医師に相談できていますか?

診察時、医師に相談できていますか?

どんな生活を送れるように
なりたいですか?
医師と一緒に考えてみましょう。

喘息の管理目標は「健康な人と変わらない日常生活を送ること」です。あなたはどんな生活を送れるようになりたいですか?これまで躊躇していた旅行や趣味を楽しむ自分を想像してみましょう。
主治医はあなたのパートナーです。あなたが目指す日常生活の目標について、医師に相談し、一緒に考えてみましょう。

医師に、自分自身の喘息の症状を正しく理解してもらっていますか?

あなたは、医師とうまくコミュニケーションがとれていますか?きちんと医師に喘息の症状のこと、お薬のこと、日常生活の不安や悩みを相談できていれば問題はありません。
ところが実際には、患者さんと医師の間で喘息のコントロール状態の評価に違いがあるということが分かっています。ある調査では、自分の喘息は「うまくコントロールできていない」と思っている患者さんのうち65%以上の方が、医師から「うまくコントロールできている」という評価を受けているという結果が示されています。

「うまくコントロールできていない」と思っている
患者さんに対する医師の評価

うまくコントロールできていない」と思っている患者さんに対する医師の評価

【方法】喘息治療に携わる医療施設(一次・二次)の医師および各施設において過去1年以内に定期的な受診歴(4回以上)のある喘息患者 (n=1,697) を対象に、受診前にACQ-5質問票に回答してもらい、スコアが0.75以下 の場合、喘息コントロール「良好」、スコアが0.75より大きい場合、コントロール「不良」と評価した。医師はこの結果を見ずに、問診と身体検査によって喘息コントロール状態を「良好」「不良」の2段階で評価した。

Matsunaga K et al. J Allergy Clin Immunol Pract. 2019;7:2634-2641 より作図

患者さんがつらいと感じていても、医師にうまく伝わっておらず、医師はきちんとコントロールができていると思っているかもしれません。

自分自身の症状を正しく医師に伝えることが、適切な治療につながります。「ぜんそく症状チェッカー」で自身の状態をチェックし、その結果を医師と共有することで、医師に正しく自分の状態を理解してもらいましょう。

ぜんそく症状チェッカーを使って、
医師に正しくご自分の状態を伝えましょう。

喘息の管理計画を立てていますか?

喘息の管理計画を立てていますか?

自分に合った管理計画を
立てましょう。

喘息の発作を予防し、悪化を防ぐには、患者さん自身が治療について理解し、症状や発作の状況に応じてきちんと管理を行うことが大切です。喘息の症状を自分で管理できるようになることで、入院や緊急受診のリ スク、仕事を欠勤するリスクが減少するというデータも報告されています。

以下のポイントを意識して、自分に合った管理計画を立てましょう。

自分で喘息を管理するためのポイント

喘息治療薬は、主治医の指示通りに使いましょう。

以下の点について、事前に医師に確認して管理計画に書いておきましょう。

  • 症状に関係なく毎日服用する薬
  • どのような時に薬を増量すべきか
  • 症状が悪化した時に服用する薬

発作が起こったら、すばやく対処しましょう。

以下の点について、事前に医師に確認して管理計画に書いておきましょう。

  • 受診の目安
  • 緊急時の対応
  • 緊急時の受診先の電話番号

喘息の原因と対処法を理解しましょう。

以下の点について、事前に医師に確認して管理計画に書いておきましょう。

  • あなたの喘息を引き起こす物質(アレルゲンなど)

治療日誌をつけましょう。

管理計画の作成は、あなたの生涯に影響を及ぼす生活習慣を改善するのに役立ちます。医師と一緒に自分に合った管理計画を立てることで、自分自身で喘息を管理できるようになりましょう。

喘息症状がない時は、お薬はお休みって思っていませんか?

喘息症状がない時は、お薬はお休みって思っていませんか?

大切なのは、きちんと
治療を続けることです。

喘息の治療は、計画通りに継続することがとても大切です。
喘息患者さんの気道では、症状がないときでも炎症が起きています。症状はあくまでも、喘息の氷山の一角です。

喘息の症状が軽減してくると、つい安心してしまい、自己判断で薬の中断などをおこなってしまいがちです。
しかし薬を中断してしまうことで、喘息の大もとである炎症をおさえられなくなってしまうことがあります。症状がないときでも、喘息管理にしたがって治療を継続しましょう。

また定期的に受診をして、自分の症状に変化があれば、医師に伝えましょう。きちんと治療を続けていても、症状をうまくコントロールできていないと感じる場合は、今の喘息治療の方法が自分に合っているかどうか相談してみてください。

喘息の咳と、他の咳はどこが違うの?

自分に合った適切な治療をきちんと継続することで、
うまく喘息をコントロールし、
よりよい日常生活を送りましょう。

自分に合った適切な治療をきちんと継続することで、うまく喘息をコントロールし、よりよい日常生活を送りましょう。