喘息の管理目標と治療 【監修】医療法人 沖縄徳洲会 湘南鎌倉総合病院 免疫・アレルギーセンター センター長 谷口 正実 先生

喘息の治療では、発作や喘息症状のない状態を保ち、健康な人と変わらない生活を送ることを目指します。
このページでは、喘息の管理目標とコントロール状態の評価について解説します。

喘息の管理目標

喘息の管理目標は、「健康な人と変わらない日常生活を送ること」です。
これまでできなかった日常生活の目標を主治医と相談して立ててみましょう。

喘息の管理目標

日本アレルギー学会:喘息予防・管理ガイドライン 2018,協和企画 ,2018,p.3より作成

喘息コントロール状態の評価

喘息コントロール状態は、症状の頻度や発作治療薬の使用、さまざまな検査値などによって、コントロール良好、不十分、不良の 3段階に分類されます。症状や発作治療薬の使用が週 1回以上ある場合、コントロール不十分または不良であると考えられます。適切な治療を行うことで、コントロール良好な状態を目指していきましょう。

  コントロール良好
(すべての項目が該当)
コントロール不十分
(いずれかの項目が該当)
コントロール不良
喘息症状
(日中および夜間)
なし 週1回以上 コントロール
不十分の項目が
3つ以上
当てはまる
発作治療薬の使用 なし 週1回以上
運動を含む活動制限 なし あり
呼吸機能
(FEV1およびPEF)
予測値あるいは
自己最良値の 80%以上
予測値あるいは
自己最良値の 80%未満
PEFの日(週)内変動 20%未満*1 20%以上
増悪
(予定外受診、
救急受診、入院)
なし 年に1回以上 月に1回以上*2

*1:1日 2回測定による日内変動の正常上限は8%である。

*2:増悪が月に1回以上あれば他の項目が該当しなくてもコントロール不良日と評価する。

日本アレルギー学会:喘息予防・管理ガイドライン 2018, 協和企画 , 2018, p.100

喘息の治療

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