副鼻腔炎・治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)の検査の流れ
診察では、どんな症状にいつ頃から困っているのか、といったことを確認(問診)した後、鼻の中やのどを検査します。血液検査、内視鏡検査、画像検査(CT検査)などで調べて、治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)と診断され認定基準を満たした患者さんは、好酸球性副鼻腔炎の治療にかかった医療費について助成を受けられます。
問診 症状の確認
いつ頃から、どんなきっかけで症状が出たのか、どのような症状があるのかを確認します。
鼻の中の検査
鼻鏡や内視鏡を使って、鼻の中を観察します。鼻の中が赤くなったり腫れていたりしないかどうか、鼻水はサラサラかドロドロか、鼻茸と呼ばれるポリープ状のできものがあるかなどを調べます。
治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)の確実な診断のためには内視鏡検査が必要です。内視鏡で見えにくい場所の状態をみることができるので、鼻茸(鼻ポリープ)が詰まっている部分を詳しく知ることができます。
画像検査
内視鏡を使って調べた上で、必要であればCT検査、またはX線(レントゲン)検査をします。
CT検査で、鼻の中の空洞に膿がたまっているかどうかを確認します。空気が入っている部分は黒く写り、厚みのある場所や骨などは白く写ります。副鼻腔は空洞なので健康な人であれば黒く写りますが、副鼻腔炎で粘膜が腫れたり膿が溜まったりしているとグレーや白に写ります。X線検査でも、炎症を起こしている部分がわかります。
治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)の確実な診断のためには画像検査(CT検査)が必要です。
血液検査
治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)では好酸球が増えるので、血液検査で血液中の好酸球の数を調べます。治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)の確実な診断のためには血液検査が必要です。
嗅覚検査
症状によっては、嗅覚検査をすることがあります。嗅覚検査では、どの程度匂いがわからなくなっているかを調べます。日本では、保険適用となっている「基準嗅力検査」と「静脈性嗅覚検査」が行われます。
基準嗅力検査は、5種類の基準臭をそれぞれ薄い方から何の匂いか判断できるまで、匂いを嗅ぎます。
静脈性嗅覚検査は、アリナミン®注射液(ニンニクの主成分と同様な成分を含み、注射するとニンニクと同じような匂いがする)を静脈に注射し、注射開始から匂いを感じるまでの時間と感じなくなるまでの時間を測定します。
「匂いがわからない」など、治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)かも?と思ったら、専門の病院を受診しましょう。日常生活で困っていることを相談した上で、実際に鼻の状態を調べ、治療を進めることができます。治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)の診断には、専門の病院で正しい検査を受ける必要があります。