病期の検査と診断

COPDの症状や生活の質(QOL)を改善させるために、以下のような検査を定期的に受け、いまのご自身の状態を把握しましょう。問診で主治医にご自身の症状(症状の強さ・頻度)やQOLを具体的に伝えることも大切です。

呼吸機能を測る検査

呼吸に伴って出入りする空気の量を測り、息を吸う力、吐く力を調べる検査です。息を思い切り吸ってから、勢いよく吐いたときの空気の量を「1秒量」といい、重症度の判定に使われます。そのほか、COPDの状態や病気の進み具合の目安になります。

血液中の酸素飽和度を測る検査

血液中の酸素飽和度(酸素の濃度)は、肺のガス交換がうまくできているかの目安になります。パルスオキシメーターはCOPDの経過を見るためには必須の検査で、指にはさんで測定します。動脈から採血し、酸素の量を測定する検査もあります。

問診・聴診・身体所見

ご自身では気づいていないかもしれない症状や日常生活に対する影響の度合いを、詳しい問診で確認します。

普段から治療日誌などに体調の変化を記録する習慣をつけ、困っていることなどを主治医に客観的に伝えられるようにしましょう。客観的にスコア化するための質問票を用いてもよいでしょう。

画像診断

X線やCTなどの画像を用いて、肺の病変部分の大きさや変化を調べます。

血液検査

炎症が起きているときに上昇する血液中の物質(CRP、好酸球数など)を調べます。

その他、必要に応じて行われる検査

呼気NO検査(気道の炎症度合いを調べる検査)

吐いた息の中に含まれる物質(呼気NO)から、気道の炎症度合いを確かめる検査です。数値が上昇している場合、気道が炎症を起こしている可能性があります。