汗にはふたつの顔がある
アトピー性皮膚炎の患者さんにとって、汗は症状を悪化させる“悪玉”のイメージが強いかもしれません。けれども、本来汗には、皮膚や身体を健康に保つ“善玉”のはたらきがたくさんあります。悪玉の汗を怖がってやりたいことをガマンするのではなく、善玉の汗をうまく使って生活を楽しみましょう。
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汗の善玉力
- ダニなどアレルゲンの
悪影響を和らげる - 体温を調節する
- 皮膚の保湿
- 抗菌
- ダニなどアレルゲンの
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汗の悪玉力
- 痒みを生じる
そのままにしていると
- 症状が悪化する
汗をかいてみよう ~善玉の力を活躍させよう~
汗には本来、体温の調節や皮膚の保湿、抗菌などの大切な働きがあります。しかし、アトピー性皮膚炎の患者さんには、汗が出にくい(発汗障害)という症状を抱える方が多く、善玉の力がうまく働かないために、皮膚のバリア機能が低下したり身体に熱がこもったりして、症状やかゆみを悪化させる原因になっていると考えられます。汗をかくことを避ける必要はありません。「汗をかけるからだ」をつくることで、善玉の力が十分に発揮されるようになり、症状の改善も期待できます。
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- 定期的に運動をしてみませんか?
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- ぬるめのお風呂につかるなど汗をかく習慣を
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- 夏のエアコンは温度設定を低くしすぎないように
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- 身体が温まる食事を心がける
汗をかいたあとの対策 ~悪玉の力を封じ込めよう~
汗が「悪玉」に変わるのは、汗をかいた「あと」です。汗の善玉力は時間とともに低下し、悪玉として皮膚に悪影響を及ぼすようになります。汗をかいたらそのまま放置せず、シャワーで洗い流すか、ぬれタオル・おしぼりなどで吸い取りましょう。シャワー浴の後はよく水分を拭きとり、保湿剤などを塗って乾燥を防ぐことも忘れずに。
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- 汗をかいたらシャワーを浴びるなど、汗対策を忘れずに
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- シャワー浴できないときは、おしぼりやぬれタオルで汗を吸い取る
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- シャワーのあとは水分をよくふきとり、すぐに保湿剤などで乾燥対策を