アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹を主な症状とした、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気のことです。
名前に「炎」という文字が入っているように、皮膚の内部で「炎症」が起こっていて、皮膚が本来もっている「バリア機能」を低下させ、「かゆみ」を引き起こします。我慢できないほどのかゆみのせいで、皮膚をかきこわしてしまい、さらなるバリア機能の低下と炎症を引きおこす悪循環に陥ります。
アトピー性皮膚炎では、ちょっと良くなったと思ってもまたすぐに悪くなったりしますが、それは、皮膚の表面はきれいになっても、まだ「炎症」が皮膚の奥底に潜んでいるからかもしれません。

アレルゲン(ダニ、ハウスダスト、食物など):アレルギーの原因となる物質
免疫細胞(Th2細胞、ILC2など):免疫にかかわる細胞で、IL-4やIL-13といった炎症を引き起こす物質(サイトカイン)をつくりだす
サイトカイン(IL-4、IL-13など):免疫細胞からつくられる物質で、皮膚内部の炎症を引き起こしたり、バリア機能を低下させたりする