食物アレルギーはどんなふうに診断されるの? 【監修】昭和大学 医学部 小児科学講座 講師 今井孝成先生

食物アレルギーでは、どんな食物が原因になり、どんな症状が出る可能性があるのかを医療機関できちんと診断してもらう必要があります。そのために、まずくわしい問診をとり、必要に応じた検査を行います。

問診

くわしい問診によって原因食物を推定することが診断の第一歩になります。専門のお医者さんはくわしい問診だけでも大まかな診断ができますので、医療機関で次のようなことを伝えましょう。

  • 原因と疑われる食物をくわしく
  • 食べたときに出た症状
    (いつ、どのくらい食べたら、何分(何時間)後に、どのような症状が、どのくらい続いたか)
  • アレルギーの家族がいるか
  • 今飲んでいるお薬
  • すでにある病気のこと
  • 乳児であれば母乳栄養か人工栄養か

※食物日記をつけていると問診のときに役立ちますので、活用するとよいでしょう。

検査の種類

検査としては、主に血液検査や皮膚テストが行われます。しかし注意が必要なのは、これらの検査では原因食物を疑うことはできても、診断を確定することはできないという点です。食物アレルギーの診断は、食物負荷試験で明らかな症状が出て陽性と判定されたときに行われるのが基本です。

血液検査(血中抗原特異的lgE抗体検査)

IgE抗体とは、アレルギー反応に関わる物質です。血液検査をして、どの食物に対するIgE抗体がどれぐらいあるか(特異的IgE抗体価)を調べることにより、原因食物を疑うのに役立ちます。IgE抗体価はその値によって0~6のスコアで表され、スコアが高いほど陽性度が強くなりますが、必ずしも診断を確定するものではありません。

特異的lgE抗体価による判定(CAP RAST※法)
IgE抗体価(UA/mL) スコア 判定
<0.35 0 陰性
0.35~<0.7 1 疑陽性
0.7~<3.5
3.5~<17.5
17.5~<50
50~<100
100以上
2
3
4
5
6
陽性

※CAP RAST : CAP Radioallergosorbent test

皮膚テスト(プリックテスト)

原因と疑われる食物の成分を皮膚につけて専用の針で軽く刺激し、その後の皮膚の反応をみる検査です。この検査で皮膚の反応が強く出た食物は、原因である可能性が高くなりますが、診断を確定するものではありません。

食物除去試験

アトピー性皮膚炎型の食物アレルギーに対し、原因と疑われる食物を1~2週間食べないようにして、症状がおさまるかどうかをみる検査です。食物除去試験で症状がおさまった場合、次の食物負荷試験へと進みます。なお、食物除去試験のときに患者さんが授乳中のお子さんの場合は、お母さんも一緒に食物を除去する必要があります。

食物負荷試験

原因と疑われる食物を食べてみて、症状が出るかどうかをみる検査です。食物負荷試験には、食物除去試験に続いて診断のために行われるものと、食べられなかった食物が年齢を経て食べられるようになっているかを確認するために行われるものとがあります。安全に、そして正しく検査を行うために、専門のお医者さんがいて、入院設備のある医療機関で行うことが望ましいとされています。