治りにくい慢性副鼻腔炎の検査
【監修】獨協医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科 主任教授 春名 眞一 先生
治りにくい慢性副鼻腔炎の診察では、悩んでいる症状についての問診に加えて、鼻の中の検査をする必要が
あります。「実際に専門の病院を受診したとき、どんなことを聞かれるの?」「検査ってどんなことをするの?」という疑問にお答えします。
治りにくい慢性副鼻腔炎の診断
治りにくい慢性副鼻腔炎かどうかを調べるには、血液検査、内視鏡ないしきょう検査、画像検査(CT検査)などが必要です。
このような検査で治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)と診断されると、国の指定難病のため助成を受けることができます。
確定診断のために必要な検査
血液検査
治りにくい慢性副鼻腔炎になると好酸球が増えるので、血液検査では血液中の好酸球の数を調べます。
内視鏡検査
内視鏡を使って、鼻の中を観察します。鼻の中が赤くなったり腫れていたりしないか、鼻水はサラサラか
ドロドロか、鼻茸はなたけ(鼻ポリープ)と呼ばれるポリープ状のできものがあるかなどを調べます。

《血液検査》

《内視鏡検査》
画像検査
CT検査で、鼻の中の空洞に膿がたまっているかどうかを確認します。
内視鏡で見えにくい場所の状態をみることができるので、鼻茸が詰まっている部分を詳しく知ることができます。


《CT検査》
「匂いがわからない」など、治りにくい慢性副鼻腔炎かも?
と思ったら、
専門の病院を受診しましょう。
日常生活で困っていることを相談した上で、
実際に鼻の状態を調べ、治療を進めることができます。
治りにくい慢性副鼻腔炎の診断には、
専門の病院で正しい検査を受ける必要があります。

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嗅覚検査
必要に応じて、嗅覚きゅうかく検査を行うことがあります。
《嗅覚検査》

あなたの嗅覚状態は、?%
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70%以上が正常です。
ご存じですか?
医療費助成制度について
治りにくい慢性副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)は指定難病
のため、助成が受けられる場合があります
好酸球性副鼻腔炎は国の指定難病となっています。
好酸球性副鼻腔炎と診断され、認定基準を満たした患者さんは、
好酸球性副鼻腔炎の治療にかかった医療費
について、助成を受けることができます。
助成を受けるためには、都道府県に申請して医療受給者証の交付を受けることが必要です。
詳しくは、難病情報センターホームページ
をご覧ください。
副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻茸の体験談
「匂いのない生活」の中で、自分らしく暮らすために
フリーアナウンサー、カウンセラーとして活躍中の関根友実さん。アナウンサー時代の「食リポ」中に、食べ物の匂いがしないことで副鼻腔炎の症状を自覚したそうです。インタビューでは、慢性副鼻腔炎の症状によるご自身の食事やご家庭での料理、また育児における苦労を語ってくれました。ご自身の経験をふまえて、病気との向き合い方や自分らしく暮らすための力強いメッセージをいただきました。