Episode1
ここは嗅裂
今日もたくさんの嗅細胞たちが元気に働いています。

ふう。今日もいろんなにおいがいっぱいだ~

においを集めるボクたちの仕事って、地味だけど・・・

本当にこの体の役に立ってるのかな・・・?
においがしなくなっても、体は困らないんじゃないかな?
においって体の役に立っている?

話している3人をよく見ると、顔のパーツが文字になっています。
口だけを上から読むと「へんか」、目だけを上から読むと「こころのまど」、鼻だけを上から読むと「だいじ」なので、答えは「だいじ(大事)」です。

体を守る…大事な仕事…!
よーし、がんばってにおい分子集めるぞっ!!

ちなみに匂いを感じる嗅細胞(嗅覚細胞)の数には男女差があり、女性の嗅細胞は男性のおよそ1.5倍多いのじゃ!
大事なにおいがわからなくなるのはなぜ?
匂いの感覚が弱くなる、匂いを全く感じなくなることを嗅覚障害といいます。
最近は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でも嗅覚障害が報告されていますが、実は嗅覚障害の原因として最も多いのは慢性副鼻腔炎といわれています。
匂いのもととなる「匂い分子」が、鼻から入ると、まず鼻の最上部(嗅裂)にある嗅細胞とよばれる細胞に届きます。
嗅細胞から匂いを感じ取る神経(嗅神経)に匂いの情報が伝わり、それが脳に送られて、私たちは匂いを感じます。
この経路のどこかに異常があると、匂いがわからなくなってしまいます。