鼻茸(鼻ポリープ)とは?
【監修】獨協医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科 主任教授 春名 眞一 先生
「鼻茸(鼻ポリープ)」と聞いて、「鼻にポリープができるなんて⁉」と思う方が多いかもしれませんが、治りにくい慢性副鼻腔炎では、ポリープ状のできものが鼻の中にできるケースがあり、鼻茸(鼻ポリープ)と呼ばれています。
このページでは、鼻茸(鼻ポリープ)について解説しています。
鼻茸(鼻ポリープ)ってなに?
鼻茸(鼻ポリープ)は、副鼻腔炎で主に中鼻道ちゅうびどうにできるものをいいますが、嗅裂きゅうれつにできることもあります。



鼻茸(鼻ポリープ)は中鼻道や嗅裂などにでき、
特に嗅裂にできると
匂いが感じづらくなります。
あなたの嗅覚状態は、?%
嗅覚の状態をチェック!


70%以上が正常です。
慢性副鼻腔炎まんせいふくびくうえん(蓄膿症)ちくのうしょうの患者さんの10~20%、
およそ20万人に鼻茸(鼻ポリープ)がある
とされています。
なかでも、治りにくい慢性副鼻腔炎の鼻茸(鼻ポリープ)は、
鼻茸(鼻ポリープ)は、鼻の両側に多くできやすいため手術で取り除くことが必要です。鼻の両側に多くできやすいため、手術で取り除くことが必要です。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)は、専門の病院で検査・
治療をする必要があります。
薬物療法として、鼻茸(鼻ポリープ)による症状を緩和するために、鼻噴霧用(点鼻薬)や経口(飲み薬)のステロイド薬を使用することがあります。また、手術療法として、鼻茸(鼻ポリープ)を取る治療があります。
治りにくい慢性副鼻腔炎の治療には、内視鏡やCTといった専門の検査が必要なので、早めに病院に行きましょう。
鼻茸(鼻ポリープ)によって起こる症状は?
鼻茸(鼻ポリープ)は、主に鼻の奥の、空気の通り道にできます。
鼻茸(鼻ポリープ)が中鼻道にできると鼻づまりの原因
となり、嗅裂(鼻の奥の匂いを感知する場所)にできると、
「匂いがわかりにくい」という症状も起こります。
匂いがわからないと、食べ物の味もわかりにくくなってしまいます。

▶鼻茸による症状

▶鼻茸によっておこる日常生活への悪影響



鼻茸(鼻ポリープ)を放置するとどうなるの?
鼻茸(鼻ポリープ)は、放置しておくと大きくなり、鼻症状がひどくなる可能性があります。
早めに受診し、検査と治療を受けることが必要です。
鼻づまりや「匂いがわからない」など、続く鼻症状は治りにくい慢性副鼻腔炎かもしれません。
こうした症状が見られる場合は、早めに病院へ行って相談しましょう。

